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The Japan Foundation Asia Center Session ReportReverse IDEA ~アジアのダイナミズムから「新たな座標軸」を探る~

基調講演:現代イスラム・ファッションの革新

キーノートスピーチを行ったイスラム・ファッションの革新に尽力するアリア・カーン氏は、「MODEST・Fashion/モデスト(控えめ・慎み深いこと)ファッション」をキーワードに掲げ、消費一辺倒で巨大な欧米文化に飲み込まれない意志の強さを保つことや、伝統的な先人の価値観や知恵を受け継ぐファッションの大切さを説きました。

芸術からの提案:廃棄から復活へ~テクノロジーの供養と転生の祝祭~

国際的なメディアアーティストとしても著名なミュージシャンの和田氏は、ブラウン管テレビなどの古い電化製品を楽器として蘇生させる音楽プロジェクトを主宰しています。プロ・アマ問わない多様な人を巻き込みながら、4年間活動を続けてきた氏は、廃棄されるものであっても、発想次第で新しい価値や魅力を持たせ、人を感動させることができると、熱く語りました。

医術からの提案①:アジアの哲学~東洋的な全体性から心身を捉えなおす~

西洋医学だけではなく伝統医療も修めた医師の稲葉氏は、人間は無意識と意識を常に繰り返しながら生きており、このバランスが崩れると、全身に不調が現れて病気になると紹介しました。解決策として、瞑想や創作などに昇華された、東洋の知恵である「心身一助」(心と身体と自然は一体である)が紹介され、人間の本質を鋭く見抜いたアジアの知恵に立ち返ることが、心身ともに健康な人生を送る鍵になると伝えました。

医術からの提案②:アジアの哲学~東洋的な全体性から心身を捉えなおす~

インドネシアの大学で薬用植物学、生薬学の教授であるアギル氏は、母国で古くから伝わる「JAMU/ジャムウ」という民間療法を紹介。これは、1,700のレシピがあると言われ、動植物そして鉱物を原料にした天然のハーブ薬をベースとしており、未病対策を目的に服用されています。アギル氏は、現代人はストレスを抱えることで、免疫システムが弱まっていると説明し、先人達の知恵に立ち返り、天然の素材で作ったJAMUで病気を未然に防ぐことと、健康的な生活を送る両方があってこそ、幸せな人生につながると主張しました。

アジアセンター・セッション全体統括:Reverse IDEA

統括セッションはポンピリオ氏の進行で、登壇者全員にご登壇いただきました。多言語を操り、異文化で育ったモデレーターのポンピリオ氏は、最早「イノベーションは人々を本当の意味で豊かにしているのか」という疑問を投げかけました。個々の国ではなく地球規模での共生を考える時代が来た今、東京も日本もアジアの一員として改めてアジアの奥深い伝統や、自然をベースに考えるという価値観から学び得る必要があるとし、アジアから新たなアイデアを得るという本セッションの意義が共有されました。

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