全登壇者
ニコラス・ネグロポンテ
MITメディアラボ教授&共同創設者 / ワン・ラップトップ・パー・チャイルド(OLPC)創設者
ニコラス・ネグロポンテNicholas Negroponte
MITメディアラボ教授&共同創設者 / ワン・ラップトップ・パー・チャイルド(OLPC)創設者
ニコラス・ネグロポンテは、MITメディアラボ(1985年設立)の共同創設者(もうひとりはジェロームB.ウィーズナー)で、創設以来20年間同ラボの所長を務めた。MITを卒業したネグロポンテは、コンピュータ支援設計(CAD)分野でのパイオニアであり、1966年以来MITの教員である。1984年に初めてTED talkに参加、それ以来13年間ここで講演をしている。40カ国以上の言語に翻訳された1995年のベストセラー、Being Digital(邦訳『ビーイング・デジタル―ビットの時代』)の著者でもある。2005年には10億ドルを拠出して、発展途上国の初等教育校にノートPCを贈る非営利組織、ワン・ラップトップ・パー・チャイルド(OLPC)を設立した。民間分野ではモトローラ社取締役を15年間務めたほか、情報・娯楽部門のデジタル技術を専門とするベンチャーキャピタルのジェネラル・パートナーを務めた。またZagatsやWired誌など40社以上の企業に立ち上げ資金を個人的に提供している。
オロン・カッツ
西オーストラリア大学 SymbioticAディレクター
オロン・カッツOron Catts
西オーストラリア大学 SymbioticAディレクター
オロン・カッツは西オーストラリア大学の解剖学・生理学・人間生物学科併設のバイオアート研究センター(The Centre of Excellence in Biological Arts)、SymbioticAのディレクターであり、2016年度からはロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アート客員研究員としてコンスタブル・デザイン講座の教授を務める。
アーティスト、デザイナー、研究者、キュレーターと多彩に活動するカッツは、1996年に発表したTissue Culture and Art Projectにより、バイオアートの分野で評価を確立。2000年にはSymbioticAの共同設立者となり、プリ・アルスエレクトロニカの創設時にハイブリッド・アート部門でゴールデン・ニカ賞(2007年)を受賞している。
ハーバード大学医学大学院で研究フェローを務める傍ら、カッツはスタンフォード大学芸術・芸術史学科の客員学者を兼務、2012年にはヘルシンキ、アールト大学芸術・デザイン・建築学科内にバイオアートのラボを設立し、同大客員教授に就任した。
カッツの手掛けるアイデアやプロジェクトは芸術の範疇にはとらわれず、その制作物はしばしば新素材やテキスタイル、デザイン、建築、倫理、フィクションあるいは食品など、多様な分野でインスピレーションの源泉として名前を挙げられる。
作品はニューヨークのMoMA、東京の森美術館、リンツのアルスエレクトロニカ会場、ブリスベーンのGOMAをはじめ、各地で展示実績を持つ。
デビッド・ベンジャミン
The Livingプリンシパル / コロンビア大学大学院建築・計画・保存研究科助教
デビッド・ベンジャミンDavid E. Benjamin
The Livingプリンシパル / コロンビア大学大学院建築・計画・保存研究科助教
デビッド・ベンジャミンはThe Livingの創設者兼プリンシパルで、コロンビア大学において大学院建築・計画・保存研究科の助教も務める。ベンジャミンはThe Livingで新たなテクノロジーを探究し、未来の建築のプロトタイプを造り続けている。ベンジャミンの顧客はニューヨーク市、ソウル市庁、ナイキ、3M、エアバス、マイアミ科学博物館、歌手のビョークなど多岐に及ぶ。最近手掛けたプロジェクトに、プリンストン大学建築ラボ(建築技術の研究を目的とする新棟)、ニューヨーク35番埠頭のPier 35 EcoPark(イーストリバーに設置された、水質に応じて色調の変化する全長200フィートの浮き桟橋)、Hy-Fi (新式の生分解性ブロックでニューヨーク近代美術館に造られた、分岐のある塔状のインスタレーション)などがある。
藤村龍至
東洋大学建築学科専任講師 / 藤村龍至建築設計事務所代表
藤村龍至Ryuji Fujimura
東洋大学建築学科専任講師 / 藤村龍至建築設計事務所代表
1976年東京生まれ。2008年東京工業大学大学院博士課程単位取得退学。2005年より藤村龍至建築設計事務所 主宰。2010年より東洋大学専任講師。主な建築作品に「鶴ヶ島太陽光発電所・環境教育施設」(2014)、主な 著書に『批判的工学主義の建築』(2014)『プロトタイピング―模型とつぶやき』(2014)。 近年は建築設計やその教育、批評に加え、公共施設の老朽化と財政問題の解決を図るシティマネジメント や、日本列島の将来像の提言など、広く社会に開かれたプロジェクトも展開している。
スプツニ子!
MITメディアラボ助教、デザイン・フィクション・グループ研究室主宰
スプツニ子!Sputniko!
MITメディアラボ助教、デザイン・フィクション・グループ研究室主宰
インペリアル・カレッジ数学科および情報工学科を卒業後、英国王立芸術学院(RCA)デザイン・インタラクションズ専攻修士課程を修了。在学中より、テクノロジーによって変化していく人間の在り方や社会を反映させた映像、音楽、写真、パフォーマンス作品を制作。 主な展覧会に、「東京アートミーティング うさぎスマッシュ」(東京都現代美術館、2013)、「Talk to Me」(ニューヨーク近代美術館(MoMA)、2011)など。2013年よりマサチューセッツ工科大学(MIT) メディアラボ 助教に就任し Design Fiction Group をスタート。VOGUE JAPAN ウーマン・オブ・ザ・イヤー2013受賞。2014年FORBES JAPAN 「未来を創る日本の女性10人」選出。2011年伊Rolling Stone誌「今後10年に最も影響を与えるデザイナー20人」選出。
ケヴィン・スラヴィン
MITメディアラボ、メディアアート&サイエンス助教
ケヴィン・スラヴィンKevin Slavin
MITメディアラボ、メディアアート&サイエンス助教
ケヴィン・スラヴィンは企業家として複数の企業に関わるとともに、米ケンブリッジのマサチューセッツ工科大学メディアラボにおいて助教としてPlayful Systemsグループの設立に当たった。複雑系の体験がいかにして情報の範疇を超えて楽しみの領域に到達するかを研究する同グループは、ラスベガスでのチェス・トーナメントから東京での都市メタゲノミクスまで様々なプロジェクトに関わっている。
MIT以前、スラヴィンは(GPSや光学検出、遺伝学的データなどの)新テクノロジーあるいはプラットホームのゲーム開発への応用を先導したArea/Codeをはじめ、数社の企業を設立し、ゲームと都市の関係に革新的な相互作用をもたらした。Area/Codeは2011年にZyngaに買収されるまでにナイキからディズニー、エレクトロニックアーツなど様々な企業と関わり、その仕事はウォールストリートジャーナルやニューサイエンティスト、各種放送メディアで幾度となく取り上げられている。スラヴィンの制作物はMoMA、ロンドンのデザイン・ミュージアム、フランクフルト・モダンアート美術館などの国際的な施設に収蔵され、本人のプロフィールは最近、『WIRED』日本版でも記事になっている。
TEDでの講演、「How Algorithms Shape Our World(アルゴリズムはいかに世界を形作っているか)」は評判を呼び、400万回近い再生回数を誇る。その内容は脚本付きのTV番組のインスピレーションとなり、60 Minutesで取り上げられ、あろうことか、Apple社のTVCMに使用されるに至った。
クリストファー・メイソン
ワイル・コーネル・メディカル・カレッジ / コンピューターゲノミクス・生理学・生物物理学准教授
クリストファー・メイソンChristopher Mason
ワイル・コーネル・メディカル・カレッジ / コンピューターゲノミクス・生理学・生物物理学准教授
ワイル・コーネル・メディカル・カレッジ准教授。専門はコンピューターゲノミクス。生理学・生物物理学部、コンピューター生体臨床医学研究所、the Tri-Institutional Program on Computational Biology and Medicine、ワイル・コーネルがんセンター、the Feil Family Brain and Mind Research Instituteに籍を置く。2001年ウィスコンシン大学マディソン校にて遺伝学と生化学の二つの学士号、2006年にイェール大学にて遺伝学博士号を取る。2009年イェール大学医学部において臨床遺伝学の博士号取得後研修を受け、同時にイェール大学法科大学院においてゲノミクス、倫理学、法学の客員主席研究員を務めた。また、アメリカ合衆国連邦最高裁判所において、AMP v. Myriad事件の専門家証人を務めた際にはその研究が引用された。彼は新しいゲノミクス技術とアルゴリズムを作り出し、活用し、その目的はエピトランスクリプトーム、アーバンメタゲノム、合成ゲノム、ヒトゲノムなどヒューマンバイオロジーのマルチオミクス的見方を統合することにある。
ジェシカ・グリーン
オレゴン大学生物学・建築環境センターディレクター / Phylagen Inc. 創設者&CTO
ジェシカ・グリーンJessica Green
オレゴン大学生物学・建築環境センターディレクター / Phylagen Inc. 創設者&CTO
ジェシカ・グリーン博士はオレゴン大学のAlec and Kay Keith記念講座教授であり、生物学と建築の繋がりを探求する生物学・人造環境センター(BioBE)を設立、同センターのディレクターに就任。グリーン博士は持続可能性、健康および快適さを促進するゲノム指向の建築設計の実現を追求している。生態学と進化に着目したその研究は国際的に認知され、Nature、Scienceあるいは米国科学アカデミー紀要掲載の論文は様々に引用されている。その研究はフォーブス、タイム、ナショナル・パブリック・ラジオ、ディスカバー、サイエンティフィック・アメリカン、ニュー・サイエンティストなど各種媒体で取り上げられた実績がある。また、Blaise Pascale International Research議長、John Simon Guggenheim Memorial Foundationフェロー、TEDのシニアフェローを歴任。UCバークレー校で原子力工学の博士号を取得の後、UCLAで土木および環境工学の理学士号を得ている。
庄野裕晃
ACN共同設立者 / ヴィジョントラック代表
庄野裕晃Hiroaki Shono
ACN共同設立者 / ヴィジョントラック代表
1969年生まれ。アーティストエージェント「vision track」代表。
大阪、東京に拠点を置き、アーティストのマネジメントや、様々なアートプロジェクトを手がける。2011年アジア発のクリエイティブ・プラットフォーム「ubies」を立ち上げ、2013年「世界を熱くするアジアンクリエイター150人」をPIE Internationalより発行。また、アジア各国(韓国、中国、タイ、ベトナム、インドネシア、日本)でクリエイティブ業に携わる有志メンバーによってつくられたクリエイティブ・プラットフォーム「ASIAN CREATIVE NETWORK(ACN)」の共同設立者として、アジア中から気鋭のクリエイター3000作品を超える応募を集めたアジアン・クリエイティブ・アワードの企画、プロデュースする他、アジアン・クリエイティブの振興、文化の発展を目的とした交流事業、展覧会・フォーラム・交流会等のイベントの企画、運営に携わる。
太刀川英輔
NOSIGNER代表
太刀川英輔Eisuke Tachikawa
NOSIGNER代表
社会に良い変化をもたらすデザインを理念に活動するデザインストラテジスト。Design for Asia Award大賞、PENTAWARDS PLATINUM、SDA 最優秀賞など世界的な評価を得ている。「OLIVE PROJECT」代表。内閣官房クールジャパン推進会議にてコンセプトディレクターを務め、ミッション宣言「世界の課題をクリエイティブに解決する日本」の策定に貢献。
ジャクソン・タン
PHUNKアーティスト、共同設立者 / BLACKクリエイティブディレクター、キュレーター
ジャクソン・タンJackson Tan
PHUNKアーティスト、共同設立者 / BLACKクリエイティブディレクター、キュレーター
シンガポールのアーティスト、デザイナー、キュレーター。多分野にわたるクリエイティブエージェンシーBLACKのクリエイティブディレクター、キュレーターであり、 シンガポールを拠点とするコンテンポラリーアート&デザイン集団PHUNKのアーティストで共同設立者。
BLACKはアジア文明博物館、シンガポール・デザイン庁、ハーマンミラーなどのクライアントと提携してきた。注目すべきプロジェクトには、シンガポール建国50周年を祝うSG50のブランド・アイデンティティ、プラナカン博物館のデザインなどがある。
PHUNKの創造的なビジョンやテクニカルアートは、絵画、プリント、彫刻、映像、サウンドから、タイポグラフィ、グラフィックデザイン、アニメーションに至るまで、多様なメディアを包含している。そのアート作品は、シンガポール美術博物館、MOCA Taipei(台北当代芸術館)、デザイン・ミュージアム(ロンドン)、横浜美術館、ヴェネツィア・ビエンナーレなど、数多くのビエンナーレ、美術館、ギャラリー展示の呼び物となってきた。
彼は2007年にシンガポールのデザイナーにとって最高の栄誉であるプレジデント・デザイン賞を受賞。
ジラット・ポーンパニパン
Cheeze誌/Looker誌/CheezeSnackフリーコピー版、創設者・編集主幹
ジラット・ポーンパニパンJiradt Pornpanitphan
Cheeze誌/Looker誌/CheezeSnackフリーコピー版、創設者・編集主幹
Delicious・Katch両誌の編集者を皮切りに、ジラット・ポーンパニパンはこれまでずっとクリエイティブ分野で活躍している。ファッション誌とライフスタイル誌3誌の創設者兼編集主幹であるジラットは、現代のニューエイジ・ファッション雑誌界を牽引してきた。Cheeze誌は、2004年の発刊当時、ストリート・ファッションをテーマとするタイで唯一の雑誌であった。その後、2010年にはLooker誌を、2013年にはCheezeSnackフリーコピー版を成功させている。出版分野で活動する傍ら、Veryチャンネル放送中のTV番組「CheezeTV D.I.Y」の制作総指揮を務め、Say Cheeze出版社長として、自著「Manud」をこれまでに7巻刊行している。人と異なる、ユニークな視点を持つ著作者として知られ、幾多のイベントのゲスト講演者になるとともに、様々な大学でも客員講師として、ファッションやスタイル、雑誌の作り方について講義してきた経歴を有している。
クレア・レディントン
Watershed クリエイティブディレクター
クレア・レディントンClare Reddington
Watershed クリエイティブディレクター
英国ブリストル市のメディアセンター、ウォーターシェッドのクリエイティブディレクター。2004年にヒューレット・パッカードの研究所、HP Labによるユーティリティコンピューティングとアニメーションのリサーチプロジェクト、SE3Dの担当として、ウォーターシェッドに参加。現在、ウォーターシェッドに併設されているパーヴェイシブ・メディア・スタジオ及び、ウォーターシェッドのシネマ部門を統括するほか、ビジネス、高等教育、クリエイティブ産業と連携し、クリエイティブ人材の育成や新たなアイディアを創出するプロジェクトを手がけている。さらに、ウォーターシェッドが展開しているプロジェクト『Playable City』を英国内外で展開している。2009年には、英国の公的な国際文化交流機関
、ブリティッシュ・カウンシルによる英国ヤング・インタラクティブ・アントレプレナー賞のファイナリストに選出されたほか、Wired誌が選ぶ世界を作る100人の一人に選ばれた。ウォーターシェッドがイングランドの5つの大学と協働して展開している、Research & Enterprise in Arts & Creative Technologyのエグゼクティブプロデューサーを務めているほか、ウェストイングランド大学の客員教授も務めている。
http://www.watershed.co.uk/
アンナ・グライペル
Laboratory for Architectural Experiments (LAX)建築家
アンナ・グライペルAnna Grajper
Laboratory for Architectural Experiments (LAX)建築家
2011年設立のポーランドの都市・建築シンクタンク、Laboratory for Architectural Experiments (LAX)の建築家。ヴロツワフ工科大学(Wroclaw University of Technology)の建築学部を卒業、互動建築を研究する。ポーランド国内だけでなく海外でも活動し、フィンランドのオウル大学建築学部で経験を積む。2011-13年は国際的な建築事務所OMAに所属し、コペンハーゲンの歴史的ウォーターフロントで進められる複合施設プロジェクト「Bryghus Projektet」に関わった。また、オランダのDe Zwarte Hond建築事務所ではヒルフェルスムの大規模宅地開発プロジェクト「Anna’s Hoeve」のマスタープランに関わった。現在はヴロツワフで、さまざまな互動構造のコンセプトプロジェクトを進め、動作のアフォーダンスと人間の行動の関係性を研究している。
若林恵
『WIRED』日本版 編集長
若林恵Kei Wakabayashi
『WIRED』日本版 編集長
1971年生まれ。ロンドン、ニューヨークで幼少期を過ごす。早稲田大学第一文学部フランス文学科卒業。大学卒業後、出版社平凡社に入社。『月刊 太陽』の編集部スタッフとして、日本の伝統文化から料理、建築、デザイン、文学などカルチャー全般に関わる記事の編集に携わる。2000年にフリー編集者として独立し、以後、雑誌、フリーペーパー、企業広報誌の編集制作などを行なってきたほか、展覧会の図録や書籍の編集も数多く手がける。また、音楽ジャーナリストとしてフリージャズからK¬POPまで、広範なジャンルの音楽記事を手がけるほか、音楽レーベルのコンサルティングなども。2011年より現職。趣味はBook OffでCDを買うこと。
齋藤精一
ライゾマティクス Creative & Technical Director
齋藤精一Seiichi Saito
ライゾマティクス Creative & Technical Director
1975年神奈川生まれ。建築デザインをコロンビア大学建築学科(MSAAD)で学び、2000年からNYで活動を開始。その後ArnellGroupにてクリエティブとして活動し、2003年の越後妻有トリエンナーレでアーティストに選出されたのをきっかけに帰国。その後フリーランスのクリエイティブとして活躍後、2006年にライゾマティクスを設立。建築で培ったロジカルな思考を基に、アート・コマーシャルの領域で立体・インタラクティブの作品を多数作り続けている。2009年-2014年国内外の広告賞にて多数受賞。現在、株式会社ライゾマティクス代表取締役、東京理科大学理工学部建築学科非常勤講師。2013年D&AD Digital Design部門審査員、2014年カンヌ国際広告賞Branded Content and Entertainment部門審査員。2015年ミラノエキスポ日本館シアターコンテンツディレクター、六本木アートナイト2015にてメディアアートディレクター。グッドデザイン賞2015審査員。
シャロン・ズーキン
ニューヨーク市立大学ブルックリン校教授
シャロン・ズーキンSharon Zukin
ニューヨーク市立大学ブルックリン校教授
ニューヨーク市立大学ブルックリン校および同大大学院センターの社会学教授。都市や文化、不動産市場についての著作が多く、最近ではNaked City: The Death and Life of Authentic Urban Places(Oxford University Press, 2010年、邦題、『都市はなぜ魂を失ったか―ジェイムズ後のニューヨーク論(KS社会科学専門書)』、講談社、2013年)を著した。また、ニューヨーク、東京、上海など世界6都市のローカルな商店街の再形成をグローバル化とジェントリフィケーションの視点から考察したGlobal Cities, Local Streets(Routledge, 2015年)の共著者でもある。著書のLandscapes of Power: From Detroit to Disney WorldはC. ライト・ミルズ賞を、Naked Cityはジェイン・ジェイコブズ・都市コミュニケーション賞をそれぞれ受賞している。
デビッド・マロー
コーン・ペダーセン・フォックス・アソシエイツ(KPF) プリンシパル / 高層ビル・都市居住協議会 議長
デビッド・マローDavid Malott
コーン・ペダーセン・フォックス・アソシエイツ(KPF) プリンシパル / 高層ビル・都市居住協議会 議長
デビッド・マローは超高層建築ならびに大規模複合開発の設計・計画を専門としている。1998年にKPFに入社して以降、彼は同社のシニア・デザイナーとして上海環球金融中心(高さ492m)や香港の環球貿易廣場(高さ490m)など、もっとも複雑なプロジェクトのいくつかに関わってきた。これに加えて、日本では史上最大の民間都市開発プロジェクトとなった六本木ヒルズや、マカオの高級複合施設ワン・セントラル の設計でも中心的な役割を担ってきた。現在は、深圳市内に建設中の平安国際金融中心(PAFC、高さ660m)の設計を指揮している。また、上海、重慶、香港における数多くの都市再生プロジェクトでマスター・プランニングを主導している。KPFに所属する以前には、大阪の日建設計で実績を重ね、マレーシアのクアラルンプールにあるヒジャース・カストゥリ・アソシエイツとヴェリタス・アーキテクツで上級デザイン・コンサルタントを務めた。マサチューセッツ工科大学にて理学士号を取得している。
吉見俊哉
東京大学大学院情報学環教授
吉見俊哉Shunya Yoshimi
東京大学大学院情報学環教授
1957年、東京生まれ。東京大学大学院情報学環教授。同教養学部教養学科卒業。同大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。社会学・文化研究・メディア研究専攻。東大新聞研究所助教授、同社会情報研究所助教授、教授を経て現職。2006~08年度に東大大学院情報学環長・学際情報学府長、2009~12年度に東大新聞社理事長、2010~14年度に東大副学長、同教育企画室長、同グローバルリーダー育成プログラム推進室長、2010~13年度に東大大学史史料室長、2014年度から東大文書館副館長、2015年度から東大情報学環現代韓国研究センター長等を歴任。集まりの場でのドラマ形成を考えるところから近現代日本の大衆文化と日常生活、文化政治をテーマに研究を展開。主な著書に、『都市のドラマトゥルギー』(河出文庫)、『博覧会の政治学』(講談社学術文庫)、『メディア時代の文化社会学』(新曜社)、『「声」の資本主義』(河出文庫)、『カルチュラル・スタディーズ』(岩波書店)、『メディア文化論』(有斐閣、2004年)、『万博と戦後日本』(講談社学術文庫)、『親米と反米』(岩波新書)、『ポスト戦後社会』(岩波新書)、『大学とは何か』(岩波新書)、『夢の原子力』(ちくま新書)、『アメリカの越え方』(弘文堂)等、多数。
リッキー・バーデット
ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス教授
リッキー・バーデットRicky Burdett
ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス教授
リッキー・バーデットは、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)教授で、「LSEシティーズ」の所長、および「アーバン・エイジ」プログラムの責任者を務めている。また、英国政府の独立空港委員会、およびロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アート(RCA)評議会の委員である。2014年にはハーバード大学デザイン大学院の客員教授として都市計画・デザインを担当したほか、2010年から2014年の期間はニューヨーク大学のグローバル特別教授を務めた。また、ヨーロッパ各地の都市再生プロジェクトに携わり、2001年から2006年まではロンドン市長の建築アドバイザーとして活動、2012年のロンドン・オリンピックの際には、建築・都市計画のチーフ・アドバイザーとして多くの会場施設のデザイナー選定に関与した。このほかにも英国都市の未来に関する重要な報告を政府に提出した「都市タスクフォース」の一員でもあった。彼は、The Endless City(2007年)、Living in the Endless City(2011年)、Innovation in Europe’s Cities(2015年)の編者である。これに加えて、都市問題に関して国や地域政府、地方自治体のアドバイザーを歴任し、都市プロジェクトの企画や開発において民間企業や建築家とともに活動を行ってきた。さらに、彼がデザイン・コンペに関わった事業としては、テート・モダン(美術館)、ラバン・センター、ブロードキャスティング・ハウスにおけるBBC関連プロジェクト、ホワイト・シティー、グラスゴー、ロイヤル・オペラハウス拡張プロジェクト、ロンドン市のNM ロスチャイルド・アンド・サンズ本社 、ワッズダンにおけるゴールデン・ミードの開発、ローマのMAXXIセンター、ジッダ(サウジアラビア)の新たな統合交通システム、ニューヨーク市のペン・プラザの再開発などがある。
ティム・トンプキンズ
タイムズ・スクエア・アライアンス代表
ティム・トンプキンズTim Tompkins
タイムズ・スクエア・アライアンス代表
ティム・トンプキンズは、2002年にタイムズ・スクウェア・アライアンス代表に就任した。それ以前には、ニューヨーク市内の公園を支援する「パートナーシップ・フォー・パークス」を創設し、その理事長を務めていた。また、ニューヨーク市の経済開発公社、憲章修正委員会に勤務したほか、短期間、メキシコの英字紙である「メキシコ・シティ・ニュース」の編集者としても活動した。エール大学で学士号、ペンシルバニア大学ウォートン・スクールで経営修士号を取得し、現在、ニューヨーク大学ワグナー公共政策大学院で「都市経済の変革」と「都市再活性化におけるアートとアーティスト」に関する講義を担当している。世界で最も都市的で人工的なニューヨーク市中心部で仕事を続けるかたわら、市内の自然区域や川でボート・クルーズやヨガを楽しんでいる。
マイケル・キンメルマン
ニューヨーク・タイムズ建築批評家
マイケル・キンメルマンMichael Kimmelman
ニューヨーク・タイムズ建築批評家
アメリカ人著述家、批評家、コラムニスト、ピアニスト。ニューヨーク・タイムズにおいて建築批評を担当し、公共住宅、公共空間、インフラストラクチャー、コミュニティ開発、そして社会的責任などの問題に関する著述を行ってきた。2014年3月には「洞察に満ちた率直さをもってニューヨークの建築環境を継続的に精査したこと」が「ジャーナリズムの最高峰」と評価され、ブレンダン・ギル賞を受賞した。
山崎亮
studio-L代表 / 東北芸術工科大学教授(コミュニティデザイン学科長) / 慶応義塾大学特別招聘教授
山崎亮Ryo Yamazaki
studio-L代表 / 東北芸術工科大学教授(コミュニティデザイン学科長) / 慶応義塾大学特別招聘教授
1973年愛知県生まれ。大阪府立大学大学院および東京大学大学院修了。博士(工学)。建築・ランドスケープ設計事務所を経て、2005年にstudio-Lを設立。地域の課題を地域に住む人たちが解決するためのコミュニティデザインに携わる。まちづくりのワークショップ、住民参加型の総合計画づくり、市民参加型のパークマネジメントなどに関するプロジェクトが多い。「海士町総合振興計画」「studio-L伊賀事務所」「しまのわ2014」でグッドデザイン賞、「親子健康手帳」でキッズデザイン賞などを受賞。 著書に『コミュニティデザイン(学芸出版社:不動産協会賞受賞)』『コミュニティデザインの時代(中公新書)』『ソーシャルデザイン・アトラス(鹿島出版会)』『まちの幸福論(NHK出版)』などがある。
永田宏和
NPO法人プラス・アーツ理事長
永田宏和Hirokazu Nagata
NPO法人プラス・アーツ理事長
1993年大阪大学大学院修了。2005年阪神・淡路大震災10周年事業で家族が楽しみながら防災を学ぶプログラム「イザ!カエルキャラバン!」を開発。2006年NPO法人プラス・アーツ設立。現在、首都圏、関西圏など全国各地及び、インドネシア、タイ、フィリピン、中米、南米など海外での防災教育普及に積極的に取り組む。東京ガス、東京メトロ、三井不動産グループ、無印良品、NHKなど企業・メディアの防災アドバイザーも数多く務めている。
ラッティゴーン・ウティゴーン
クラブ・クリエイティブ社デザイン・ディレクター
ラッティゴーン・ウティゴーンRuttikorn Vuttikorn
クラブ・クリエイティブ社デザイン・ディレクター
子供たちの遊びを研究している活動家。工業デザイン学科を卒業して以来、おもちゃの設計に従事している。どの子にも良質な遊びに参加する平等な権利があるとの信念のもと、おもちゃやゲームの制作だけでなく、遊びのトレーニングも自らの仕事として取り組んでいる。その目標を達成するために、タイ国内と海外で様々なパートナーと協力して活動を続けている。 2008年には、いくつかの組織と提携して、子供たちが環境・社会・政治など様々な問題を理解し解決できるよう教育するゲームを制作するという新たな課題への挑戦を開始した。子供たちは社会をより良い方向に変える力を持っていると信じ、「良質の遊び」という適切なツールを駆使したプロジェクトに携わる。
重松象平
OMA建築家、パートナー
重松象平Shohei Shigematsu
OMA建築家、パートナー
重松象平はニューヨークの建築家であり、建築設計集団OMAのパートナーである。1998年に入所して以来、ホイットニー美術館拡張計画やCCTV(中国中央電視台)本社屋など、主要なプロジェクトをリーダーとして牽引してきた。現在重松はOMA NYのディレクターとして、個人住宅から美術館、商業施設、都市計画にいたるまで多様なプロジェクトのコンセプトから竣工に至るまで、デザインを先導し、会社全体のディレクションを担っている。2015年、重松がデザインしたケベック国立美術館、マイアミの多目的施設ファエナ・アートセンター、アーティスト蔡國強のアトリエなどが竣工する他、サンフランシスコ、ロサンゼルス、ニューヨーク、マイアミ各地のコンドミニアム・タワーなども進行中である。また、ボゴタやトロントの新都心、ニュージャージー州の統括的な都市の水害対策計画など、大規模マスタープランも多数手がけている。重松は現在ハーバード大学デザイン大学院(GSD)で教鞭をとり、「食のデザイン」(Alimentary Design)と題するスタジオを率いて、「食・建築・都市」の新たな関係性について研究している。
グスタフ・ハリマン・イスカンダル
コモンルーム・ネットワークス基金アーティスト / ディレクター
グスタフ・ハリマン・イスカンダルGustaff Harriman Iskandar
コモンルーム・ネットワークス基金アーティスト / ディレクター
1974年生まれ。1999年にバンドン工科大学美術学部を卒業。1999-2000年はポロス・アートマネージメントに勤務。その頃、いくつかのビジュアルアーツ展覧会に参加、執筆し、トロリー・マガジン(Trolley Magazine、2000-2001年)の発行に関わった。2001年末までに、Reina Wulansari、 R. E. Hartanto 、 T. Reza Ismailと共に、インドネシアでメディアアートや多分野アート活動を展開する拠点としてバンドン・ニューメディアセンターを設立。妻のReina Wulansariや仲間とともに、制作活動やニューメディアセンターの運営、展覧会の監督、執筆活動、会議やシンポジウムでの講演活動を展開してきた。2013年にはアート、カルチャー、ICT/メディアのオープンプラットフォームとしてコモンルームを提案、これは現在コモンルーム・ネットワークス基金によって運営されている。現在はインドネシアのバンドンに居住し活動している。
キャサリン・ヒギンズ
MIT アート、サイエンス&テクノロジー・センター プロデューサー
キャサリン・ヒギンズKatherine Higgins
MIT アート、サイエンス&テクノロジー・センター プロデューサー
キャサリン・ヒギンズは芸術史家、教育者であり、現代美術と芸術制作・交流手段を専門とするキュレーター兼アーティストでもある。 マサチューセッツ工科大学のアート、サイエンス&テクノロジー・センターでアーティスト・イン・レジデンス(AIR)および一般向けプログラムのプロデューサーを務めるヒギンズは、来訪アーティストと科学者、研究者および学生のコラボレーション・プロジェクト推進を担当する。
ヒギンズは、アーティスト招聘プログラムの地域社会への波及、地域的なクリエイティブ産業の形成への影響とともに、土着の認識論と西欧的教育学の専門的なトレーニング・モデルへの統合を研究している。この際、ヒギンズはしばしば永年居住してきた太平洋の島々を対象として取り上げている。オークランド大学で芸術史の博士号を取得。現在はハワイ大学出版局「The Contemporary Pacific」誌のアーツ・エディターとTransCultural Exchangeの理事も兼任する。
ヒョンミン・パイ
ソウル市立大学校教授
ヒョンミン・パイHyungmin Pai
ソウル市立大学校教授
ソウル大学校で学び、MITにて博士号を取得。二回フルブライト奨学生となる。現在はソウル市立大学校教授。著書にThe Portfolio and the Diagram(MIT Press, 2002)、Sensuous Plan: The Architecture of Seung H-Sang(Dongnyok, 2007)、The Key Concepts of Korean Architecture(2012)がある。ベネチア・ビエンナーレでは2008年と2014年に韓国館のキュレーターを務め、2014年には金獅子賞を受賞。2012年にはCommon Pavilions projectに参加。第四回光州デザインビエンナーレではヘッドキュレーター、アエデスギャラリー(ベルリン)、トプハーネ・アミーレ・ギャラリー(イスタンブール)、Cassギャラリー(ロンドン)、サムスン美術館プラトー(ソウル)では客員キュレーターを務める。現在、Hub City of Asian Culture Project(文化中心都市造成事業)大統領諮問委員会委員、Asia Culture Complex(アジア文化複合施設)の客員建築監督である。
バンジャマン・ロワイヨテ
キュレーター&デザイナー
バンジャマン・ロワイヨテBenjamin Loyauté
キュレーター&デザイナー
1979年生まれ。フランス人。デザイナー兼キュレーターとして現代のエコシステムである景観デザインの設計と考察に携わる。実験的で歴史的な手法を作品に取り入れ、デザインと地政学、歴史学と文化人類学、デザインとアートのように分野間の協力と横断を得意とする。
最近では、第9回サン・テチエンヌ国際デザイン・ビエンナーレ2015の総合キュレーターに選任され、「美意識」について「Hypervital」を作成した。同年、ミラノデザインウィーク2015の期間に、パラッツォ・デッレ・ステッリーネ会場において、初の最先端Semantic Designインスタレーション「The Astounding Candy Power」を展示、新境地を開いた。
ウスマン・ハック
Umbrellium創設パートナー / Thingful.net創設者
ウスマン・ハックUsman Haque
Umbrellium創設パートナー / Thingful.net創設者
ウスマン・ハックはモノのインターネット(IoT)に特化した検索エンジンであるUmbrellium [http://umbrellium.co.uk/]とThingful [https://thingful.net/]の創立者で、遡れば2011年にLogMeInが買収したモノのインターネット用データ・インフラストラクチャ兼コミュニティ・プラットホームとしての Pachube.comを立ち上げた。建築家としての背景を持つハックは世界中に様々なレスポンシブ環境やインタラクティブなインスタレーション、デジタル・インタフェース機器、そして幾多の集団参加イニシアティブを創設。その技能は現実空間とソフトウェア、更には両者を活かすためのシステムにも及んでいる。Haque Design + Researchの業務を監修する傍ら、2005年まではロンドン大学(UCL)バーレット校(Bartlett School of Architecture)のインタラクティブ・アーキテクチャー・ワークショップで後進の指導にも当たっていた。英デザイン・ミュージアムの2008年度Design of the Year Award(インタラクティブ部門)、 2009年度World Technology Award(アート部門)、文化庁メディア芸術祭優秀賞、アジアデジタルアート大賞を受賞。
竹中平蔵
慶應義塾大学教授 / 森記念財団都市戦略研究所所長 / アカデミーヒルズ理事長
竹中平蔵Heizo Takenaka
慶應義塾大学教授 / 森記念財団都市戦略研究所所長 / アカデミーヒルズ理事長
1951年和歌山県生まれ。一橋大学経済学部卒業。
ハーバード大学客員准教授、慶應義塾大学総合政策学部教授などを経て、2001年小泉内閣で経済財政政策担当大臣を皮切りに、金融担当大臣、郵政民営化担当大臣兼務、総務大臣を歴任。2006年より現職。博士(経済学)。
著書は、『経済古典は役に立つ』(光文社)、『竹中式マトリクス勉強法』(幻冬舎)、『構造改革の真実 竹中平蔵大臣日誌』(日本経済新聞社)、『研究開発と設備投資の経済学』(サントリー学芸賞受賞、東洋経済新報社)など多数。
伊藤穰一
MITメディアラボ所長
伊藤穰一Joichi Ito
MITメディアラボ所長
伊藤穰一は、MITメディアラボ所長。株式会社デジタルガレージ共同創業者で取締役。ソニー株式会社社外取締役。PureTech Health取締役会議長。The New York Times、Knight財団、MacArthur財団、FireFox 開発の Mozilla Foundationのボードメンバー。 文部科学省「革新的イノベーション創出プログラム(COI STREAM)」ガバニング委員会委員。慶応義塾大学SFC研究所主席所員。PSINet Japan、デジタルガレージ、Infoseek Japanなど多数のインターネット企業の創業に携わる他、エンジェル投資家としてもこれまでに、Twitter, Wikia, Flickr, Kickstarter, Path, littleBits, Formlabs等を初めとする有望ネットベンチャー企業を支援している。2008年米国Business Week誌にて「ネット上で最も影響力のある世界の25人」、2011年米国Foreign Policy誌にて「世界の思想家100人」、2011年、2012年共に日経ビジネス誌にて「次代を創る100人」に選出。2011年英オクスフォード 大学インターネット研究所より特別功労賞受賞。2013年米大学機構The New Schoolより名誉博士号(文学博士)を受位。2014年SXSW(サウスバイサウスウェスト)インタラクティブフェスティバル殿堂入り。2014年米 Academy of AchievementよりGolden Plate Award受賞。2015年米タフツ大学より名誉博士号(文学博士)を受位。
市川宏雄
明治大学専門職大学院長 / 森記念財団理事
市川宏雄Hiroo Ichikawa
明治大学専門職大学院長 / 森記念財団理事
市川宏雄は、明治大学専門職大学院長で、森記念財団理事、明治大学危機管理研究センター所長も務める。都市政策、都市・地域計画、危機管理を専門とし、東京や大都市圏に関してさまざまな著作を発表してきた。著書に『東京の未来戦略』(共著、東洋経済新報社、2012年)、『山手線に新駅ができる本当の理由』(単著、都市出版、2012年)、『日本大災害の教訓』(共著、東洋経済、2011年)、『日本の未来をつくる』(共著、文藝春秋、2009年)などがある。これまで政府や東京都の委員、日本テレワーク学会や日本危機管理士機構などの責任者を歴任し、数多くの公的機関・民間団体の活動に携わってきた。早稲田大学理工学部建築学科、同大学院博士課程を経て、ウォータールー大学大学院博士課程修了(都市地域計画、Ph.D.)。1947年、東京生まれ。一級建築士。
南條史生
森美術館館長
南條史生Fumio Nanjo
森美術館館長
1949年東京生まれ。森美術館館長。慶應義塾大学経済学部、文学部哲学科美学美術史学専攻卒業。国際交流基金(1978-1986)等を経て2002年より森美術館副館長、2006年11月より現職。過去にヴェニス・ビエンナーレ日本館(1997)及び台北ビエンナーレ(1998)コミッショナー、ターナープライズ審査委員(ロンドン・1998)、横浜トリエンナーレ(2001)、シンガポール・ビエンナーレ(2006、2008)アーティスティックディレクター等を歴任。近著に「疾走するアジア~現代美術の今を見る~」(美術年鑑社、2010)、「アートを生きる」(角川書店、2012)がある。
[Day1] 10月14日(水)登壇者
ニコラス・ネグロポンテ
MITメディアラボ教授&共同創設者 / ワン・ラップトップ・パー・チャイルド(OLPC)創設者
ニコラス・ネグロポンテNicholas Negroponte
MITメディアラボ教授&共同創設者 / ワン・ラップトップ・パー・チャイルド(OLPC)創設者
ニコラス・ネグロポンテは、MITメディアラボ(1985年設立)の共同創設者(もうひとりはジェロームB.ウィーズナー)で、創設以来20年間同ラボの所長を務めた。MITを卒業したネグロポンテは、コンピュータ支援設計(CAD)分野でのパイオニアであり、1966年以来MITの教員である。1984年に初めてTED talkに参加、それ以来13年間ここで講演をしている。40カ国以上の言語に翻訳された1995年のベストセラー、Being Digital(邦訳『ビーイング・デジタル―ビットの時代』)の著者でもある。2005年には10億ドルを拠出して、発展途上国の初等教育校にノートPCを贈る非営利組織、ワン・ラップトップ・パー・チャイルド(OLPC)を設立した。民間分野ではモトローラ社取締役を15年間務めたほか、情報・娯楽部門のデジタル技術を専門とするベンチャーキャピタルのジェネラル・パートナーを務めた。またZagatsやWired誌など40社以上の企業に立ち上げ資金を個人的に提供している。
オロン・カッツ
西オーストラリア大学 SymbioticAディレクター
オロン・カッツOron Catts
西オーストラリア大学 SymbioticAディレクター
オロン・カッツは西オーストラリア大学の解剖学・生理学・人間生物学科併設のバイオアート研究センター(The Centre of Excellence in Biological Arts)、SymbioticAのディレクターであり、2016年度からはロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アート客員研究員としてコンスタブル・デザイン講座の教授を務める。
アーティスト、デザイナー、研究者、キュレーターと多彩に活動するカッツは、1996年に発表したTissue Culture and Art Projectにより、バイオアートの分野で評価を確立。2000年にはSymbioticAの共同設立者となり、プリ・アルスエレクトロニカの創設時にハイブリッド・アート部門でゴールデン・ニカ賞(2007年)を受賞している。
ハーバード大学医学大学院で研究フェローを務める傍ら、カッツはスタンフォード大学芸術・芸術史学科の客員学者を兼務、2012年にはヘルシンキ、アールト大学芸術・デザイン・建築学科内にバイオアートのラボを設立し、同大客員教授に就任した。
カッツの手掛けるアイデアやプロジェクトは芸術の範疇にはとらわれず、その制作物はしばしば新素材やテキスタイル、デザイン、建築、倫理、フィクションあるいは食品など、多様な分野でインスピレーションの源泉として名前を挙げられる。
作品はニューヨークのMoMA、東京の森美術館、リンツのアルスエレクトロニカ会場、ブリスベーンのGOMAをはじめ、各地で展示実績を持つ。
デビッド・ベンジャミン
The Livingプリンシパル / コロンビア大学大学院建築・計画・保存研究科助教
デビッド・ベンジャミンDavid E. Benjamin
The Livingプリンシパル / コロンビア大学大学院建築・計画・保存研究科助教
デビッド・ベンジャミンはThe Livingの創設者兼プリンシパルで、コロンビア大学において大学院建築・計画・保存研究科の助教も務める。ベンジャミンはThe Livingで新たなテクノロジーを探究し、未来の建築のプロトタイプを造り続けている。ベンジャミンの顧客はニューヨーク市、ソウル市庁、ナイキ、3M、エアバス、マイアミ科学博物館、歌手のビョークなど多岐に及ぶ。最近手掛けたプロジェクトに、プリンストン大学建築ラボ(建築技術の研究を目的とする新棟)、ニューヨーク35番埠頭のPier 35 EcoPark(イーストリバーに設置された、水質に応じて色調の変化する全長200フィートの浮き桟橋)、Hy-Fi (新式の生分解性ブロックでニューヨーク近代美術館に造られた、分岐のある塔状のインスタレーション)などがある。
藤村龍至
東洋大学建築学科専任講師 / 藤村龍至建築設計事務所代表
藤村龍至Ryuji Fujimura
東洋大学建築学科専任講師 / 藤村龍至建築設計事務所代表
1976年東京生まれ。2008年東京工業大学大学院博士課程単位取得退学。2005年より藤村龍至建築設計事務所 主宰。2010年より東洋大学専任講師。主な建築作品に「鶴ヶ島太陽光発電所・環境教育施設」(2014)、主な 著書に『批判的工学主義の建築』(2014)『プロトタイピング―模型とつぶやき』(2014)。 近年は建築設計やその教育、批評に加え、公共施設の老朽化と財政問題の解決を図るシティマネジメント や、日本列島の将来像の提言など、広く社会に開かれたプロジェクトも展開している。
スプツニ子!
MITメディアラボ助教、デザイン・フィクション・グループ研究室主宰
スプツニ子!Sputniko!
MITメディアラボ助教、デザイン・フィクション・グループ研究室主宰
インペリアル・カレッジ数学科および情報工学科を卒業後、英国王立芸術学院(RCA)デザイン・インタラクションズ専攻修士課程を修了。在学中より、テクノロジーによって変化していく人間の在り方や社会を反映させた映像、音楽、写真、パフォーマンス作品を制作。 主な展覧会に、「東京アートミーティング うさぎスマッシュ」(東京都現代美術館、2013)、「Talk to Me」(ニューヨーク近代美術館(MoMA)、2011)など。2013年よりマサチューセッツ工科大学(MIT) メディアラボ 助教に就任し Design Fiction Group をスタート。VOGUE JAPAN ウーマン・オブ・ザ・イヤー2013受賞。2014年FORBES JAPAN 「未来を創る日本の女性10人」選出。2011年伊Rolling Stone誌「今後10年に最も影響を与えるデザイナー20人」選出。
ケヴィン・スラヴィン
MITメディアラボ、メディアアート&サイエンス助教
ケヴィン・スラヴィンKevin Slavin
MITメディアラボ、メディアアート&サイエンス助教
ケヴィン・スラヴィンは企業家として複数の企業に関わるとともに、米ケンブリッジのマサチューセッツ工科大学メディアラボにおいて助教としてPlayful Systemsグループの設立に当たった。複雑系の体験がいかにして情報の範疇を超えて楽しみの領域に到達するかを研究する同グループは、ラスベガスでのチェス・トーナメントから東京での都市メタゲノミクスまで様々なプロジェクトに関わっている。
MIT以前、スラヴィンは(GPSや光学検出、遺伝学的データなどの)新テクノロジーあるいはプラットホームのゲーム開発への応用を先導したArea/Codeをはじめ、数社の企業を設立し、ゲームと都市の関係に革新的な相互作用をもたらした。Area/Codeは2011年にZyngaに買収されるまでにナイキからディズニー、エレクトロニックアーツなど様々な企業と関わり、その仕事はウォールストリートジャーナルやニューサイエンティスト、各種放送メディアで幾度となく取り上げられている。スラヴィンの制作物はMoMA、ロンドンのデザイン・ミュージアム、フランクフルト・モダンアート美術館などの国際的な施設に収蔵され、本人のプロフィールは最近、『WIRED』日本版でも記事になっている。
TEDでの講演、「How Algorithms Shape Our World(アルゴリズムはいかに世界を形作っているか)」は評判を呼び、400万回近い再生回数を誇る。その内容は脚本付きのTV番組のインスピレーションとなり、60 Minutesで取り上げられ、あろうことか、Apple社のTVCMに使用されるに至った。
クリストファー・メイソン
ワイル・コーネル・メディカル・カレッジ / コンピューターゲノミクス・生理学・生物物理学准教授
クリストファー・メイソンChristopher Mason
ワイル・コーネル・メディカル・カレッジ / コンピューターゲノミクス・生理学・生物物理学准教授
ワイル・コーネル・メディカル・カレッジ准教授。専門はコンピューターゲノミクス。生理学・生物物理学部、コンピューター生体臨床医学研究所、the Tri-Institutional Program on Computational Biology and Medicine、ワイル・コーネルがんセンター、the Feil Family Brain and Mind Research Instituteに籍を置く。2001年ウィスコンシン大学マディソン校にて遺伝学と生化学の二つの学士号、2006年にイェール大学にて遺伝学博士号を取る。2009年イェール大学医学部において臨床遺伝学の博士号取得後研修を受け、同時にイェール大学法科大学院においてゲノミクス、倫理学、法学の客員主席研究員を務めた。また、アメリカ合衆国連邦最高裁判所において、AMP v. Myriad事件の専門家証人を務めた際にはその研究が引用された。彼は新しいゲノミクス技術とアルゴリズムを作り出し、活用し、その目的はエピトランスクリプトーム、アーバンメタゲノム、合成ゲノム、ヒトゲノムなどヒューマンバイオロジーのマルチオミクス的見方を統合することにある。
ジェシカ・グリーン
オレゴン大学生物学・建築環境センターディレクター / Phylagen Inc. 創設者&CTO
ジェシカ・グリーンJessica Green
オレゴン大学生物学・建築環境センターディレクター / Phylagen Inc. 創設者&CTO
ジェシカ・グリーン博士はオレゴン大学のAlec and Kay Keith記念講座教授であり、生物学と建築の繋がりを探求する生物学・人造環境センター(BioBE)を設立、同センターのディレクターに就任。グリーン博士は持続可能性、健康および快適さを促進するゲノム指向の建築設計の実現を追求している。生態学と進化に着目したその研究は国際的に認知され、Nature、Scienceあるいは米国科学アカデミー紀要掲載の論文は様々に引用されている。その研究はフォーブス、タイム、ナショナル・パブリック・ラジオ、ディスカバー、サイエンティフィック・アメリカン、ニュー・サイエンティストなど各種媒体で取り上げられた実績がある。また、Blaise Pascale International Research議長、John Simon Guggenheim Memorial Foundationフェロー、TEDのシニアフェローを歴任。UCバークレー校で原子力工学の博士号を取得の後、UCLAで土木および環境工学の理学士号を得ている。
庄野裕晃
ACN共同設立者 / ヴィジョントラック代表
庄野裕晃Hiroaki Shono
ACN共同設立者 / ヴィジョントラック代表
調整中
太刀川英輔
NOSIGNER代表
太刀川英輔Eisuke Tachikawa
NOSIGNER代表
社会に良い変化をもたらすデザインを理念に活動するデザインストラテジスト。Design for Asia Award大賞、PENTAWARDS PLATINUM、SDA 最優秀賞など世界的な評価を得ている。「OLIVE PROJECT」代表。内閣官房クールジャパン推進会議にてコンセプトディレクターを務め、ミッション宣言「世界の課題をクリエイティブに解決する日本」の策定に貢献。
ジャクソン・タン
PHUNKアーティスト、共同設立者 / BLACKクリエイティブディレクター、キュレーター
ジャクソン・タンJackson Tan
PHUNKアーティスト、共同設立者 / BLACKクリエイティブディレクター、キュレーター
シンガポールのアーティスト、デザイナー、キュレーター。多分野にわたるクリエイティブエージェンシーBLACKのクリエイティブディレクター、キュレーターであり、 シンガポールを拠点とするコンテンポラリーアート&デザイン集団PHUNKのアーティストで共同設立者。
BLACKはアジア文明博物館、シンガポール・デザイン庁、ハーマンミラーなどのクライアントと提携してきた。注目すべきプロジェクトには、シンガポール建国50周年を祝うSG50のブランド・アイデンティティ、プラナカン博物館のデザインなどがある。
PHUNKの創造的なビジョンやテクニカルアートは、絵画、プリント、彫刻、映像、サウンドから、タイポグラフィ、グラフィックデザイン、アニメーションに至るまで、多様なメディアを包含している。そのアート作品は、シンガポール美術博物館、MOCA Taipei(台北当代芸術館)、デザイン・ミュージアム(ロンドン)、横浜美術館、ヴェネツィア・ビエンナーレなど、数多くのビエンナーレ、美術館、ギャラリー展示の呼び物となってきた。
彼は2007年にシンガポールのデザイナーにとって最高の栄誉であるプレジデント・デザイン賞を受賞。
ジラット・ポーンパニパン
Cheeze誌/Looker誌/CheezeSnackフリーコピー版、創設者・編集主幹
ジラット・ポーンパニパンJiradt Pornpanitphan
Cheeze誌/Looker誌/CheezeSnackフリーコピー版、創設者・編集主幹
Delicious・Katch両誌の編集者を皮切りに、ジラット・ポーンパニパンはこれまでずっとクリエイティブ分野で活躍している。ファッション誌とライフスタイル誌3誌の創設者兼編集主幹であるジラットは、現代のニューエイジ・ファッション雑誌界を牽引してきた。Cheeze誌は、2004年の発刊当時、ストリート・ファッションをテーマとするタイで唯一の雑誌であった。その後、2010年にはLooker誌を、2013年にはCheezeSnackフリーコピー版を成功させている。出版分野で活動する傍ら、Veryチャンネル放送中のTV番組「CheezeTV D.I.Y」の制作総指揮を務め、Say Cheeze出版社長として、自著「Manud」をこれまでに7巻刊行している。人と異なる、ユニークな視点を持つ著作者として知られ、幾多のイベントのゲスト講演者になるとともに、様々な大学でも客員講師として、ファッションやスタイル、雑誌の作り方について講義してきた経歴を有している。
竹中平蔵
慶應義塾大学教授 / 森記念財団都市戦略研究所所長 / アカデミーヒルズ理事長
竹中平蔵Heizo Takenaka
慶應義塾大学教授 / 森記念財団都市戦略研究所所長 / アカデミーヒルズ理事長
1951年和歌山県生まれ。一橋大学経済学部卒業。
ハーバード大学客員准教授、慶應義塾大学総合政策学部教授などを経て、2001年小泉内閣で経済財政政策担当大臣を皮切りに、金融担当大臣、郵政民営化担当大臣兼務、総務大臣を歴任。2006年より現職。博士(経済学)。
著書は、『経済古典は役に立つ』(光文社)、『竹中式マトリクス勉強法』(幻冬舎)、『構造改革の真実 竹中平蔵大臣日誌』(日本経済新聞社)、『研究開発と設備投資の経済学』(サントリー学芸賞受賞、東洋経済新報社)など多数。
伊藤穰一
MITメディアラボ所長
伊藤穰一Joichi Ito
MITメディアラボ所長
伊藤穰一は、MITメディアラボ所長。株式会社デジタルガレージ共同創業者で取締役。ソニー株式会社社外取締役。PureTech Health取締役会議長。The New York Times、Knight財団、MacArthur財団、FireFox 開発の Mozilla Foundationのボードメンバー。 文部科学省「革新的イノベーション創出プログラム(COI STREAM)」ガバニング委員会委員。慶応義塾大学SFC研究所主席所員。PSINet Japan、デジタルガレージ、Infoseek Japanなど多数のインターネット企業の創業に携わる他、エンジェル投資家としてもこれまでに、Twitter, Wikia, Flickr, Kickstarter, Path, littleBits, Formlabs等を初めとする有望ネットベンチャー企業を支援している。2008年米国Business Week誌にて「ネット上で最も影響力のある世界の25人」、2011年米国Foreign Policy誌にて「世界の思想家100人」、2011年、2012年共に日経ビジネス誌にて「次代を創る100人」に選出。2011年英オクスフォード 大学インターネット研究所より特別功労賞受賞。2013年米大学機構The New Schoolより名誉博士号(文学博士)を受位。2014年SXSW(サウスバイサウスウェスト)インタラクティブフェスティバル殿堂入り。2014年米 Academy of AchievementよりGolden Plate Award受賞。2015年米タフツ大学より名誉博士号(文学博士)を受位。
[Day2] 10月15日(木)登壇者
クレア・レディントン
Watershed クリエイティブディレクター
クレア・レディントンClare Reddington
Watershed クリエイティブディレクター
英国ブリストル市のメディアセンター、ウォーターシェッドのクリエイティブディレクター。2004年にヒューレット・パッカードの研究所、HP Labによるユーティリティコンピューティングとアニメーションのリサーチプロジェクト、SE3Dの担当として、ウォーターシェッドに参加。現在、ウォーターシェッドに併設されているパーヴェイシブ・メディア・スタジオ及び、ウォーターシェッドのシネマ部門を統括するほか、ビジネス、高等教育、クリエイティブ産業と連携し、クリエイティブ人材の育成や新たなアイディアを創出するプロジェクトを手がけている。さらに、ウォーターシェッドが展開しているプロジェクト『Playable City』を英国内外で展開している。2009年には、英国の公的な国際文化交流機関
、ブリティッシュ・カウンシルによる英国ヤング・インタラクティブ・アントレプレナー賞のファイナリストに選出されたほか、Wired誌が選ぶ世界を作る100人の一人に選ばれた。ウォーターシェッドがイングランドの5つの大学と協働して展開している、Research & Enterprise in Arts & Creative Technologyのエグゼクティブプロデューサーを務めているほか、ウェストイングランド大学の客員教授も務めている。
http://www.watershed.co.uk/
アンナ・グライペル
Laboratory for Architectural Experiments (LAX)建築家
アンナ・グライペルAnna Grajper
Laboratory for Architectural Experiments (LAX)建築家
2011年設立のポーランドの都市・建築シンクタンク、Laboratory for Architectural Experiments (LAX)の建築家。ヴロツワフ工科大学(Wroclaw University of Technology)の建築学部を卒業、互動建築を研究する。ポーランド国内だけでなく海外でも活動し、フィンランドのオウル大学建築学部で経験を積む。2011-13年は国際的な建築事務所OMAに所属し、コペンハーゲンの歴史的ウォーターフロントで進められる複合施設プロジェクト「Bryghus Projektet」に関わった。また、オランダのDe Zwarte Hond建築事務所ではヒルフェルスムの大規模宅地開発プロジェクト「Anna’s Hoeve」のマスタープランに関わった。現在はヴロツワフで、さまざまな互動構造のコンセプトプロジェクトを進め、動作のアフォーダンスと人間の行動の関係性を研究している。
若林恵
『WIRED』日本版 編集長
若林恵Kei Wakabayashi
『WIRED』日本版 編集長
1971年生まれ。ロンドン、ニューヨークで幼少期を過ごす。早稲田大学第一文学部フランス文学科卒業。大学卒業後、出版社平凡社に入社。『月刊 太陽』の編集部スタッフとして、日本の伝統文化から料理、建築、デザイン、文学などカルチャー全般に関わる記事の編集に携わる。2000年にフリー編集者として独立し、以後、雑誌、フリーペーパー、企業広報誌の編集制作などを行なってきたほか、展覧会の図録や書籍の編集も数多く手がける。また、音楽ジャーナリストとしてフリージャズからK¬POPまで、広範なジャンルの音楽記事を手がけるほか、音楽レーベルのコンサルティングなども。2011年より現職。趣味はBook OffでCDを買うこと。
斎藤精一
ライゾマティクス Creative & Technical Director
斎藤精一Seiichi Saito
ライゾマティクス Creative & Technical Director
1975年神奈川生まれ。建築デザインをコロンビア大学建築学科(MSAAD)で学び、2000年からNYで活動を開始。その後ArnellGroupにてクリエティブとして活動し、2003年の越後妻有トリエンナーレでアーティストに選出されたのをきっかけに帰国。その後フリーランスのクリエイティブとして活躍後、2006年にライゾマティクスを設立。建築で培ったロジカルな思考を基に、アート・コマーシャルの領域で立体・インタラクティブの作品を多数作り続けている。2009年-2014年国内外の広告賞にて多数受賞。現在、株式会社ライゾマティクス代表取締役、東京理科大学理工学部建築学科非常勤講師。2013年D&AD Digital Design部門審査員、2014年カンヌ国際広告賞Branded Content and Entertainment部門審査員。2015年ミラノエキスポ日本館シアターコンテンツディレクター、六本木アートナイト2015にてメディアアートディレクター。グッドデザイン賞2015審査員。
シャロン・ズーキン
ニューヨーク市立大学ブルックリン校教授
シャロン・ズーキンSharon Zukin
ニューヨーク市立大学ブルックリン校教授
ニューヨーク市立大学ブルックリン校および同大大学院センターの社会学教授。都市や文化、不動産市場についての著作が多く、最近ではNaked City: The Death and Life of Authentic Urban Places(Oxford University Press, 2010年、邦題、『都市はなぜ魂を失ったか―ジェイムズ後のニューヨーク論(KS社会科学専門書)』、講談社、2013年)を著した。また、ニューヨーク、東京、上海など世界6都市のローカルな商店街の再形成をグローバル化とジェントリフィケーションの視点から考察したGlobal Cities, Local Streets(Routledge, 2015年)の共著者でもある。著書のLandscapes of Power: From Detroit to Disney WorldはC. ライト・ミルズ賞を、Naked Cityはジェイン・ジェイコブズ・都市コミュニケーション賞をそれぞれ受賞している。
デビッド・マロー
コーン・ペダーセン・フォックス・アソシエイツ(KPF) プリンシパル / 高層ビル・都市居住協議会 議長
デビッド・マローDavid Malott
コーン・ペダーセン・フォックス・アソシエイツ(KPF) プリンシパル / 高層ビル・都市居住協議会 議長
デビッド・マローは超高層建築ならびに大規模複合開発の設計・計画を専門としている。1998年にKPFに入社して以降、彼は同社のシニア・デザイナーとして上海環球金融中心(高さ492m)や香港の環球貿易廣場(高さ490m)など、もっとも複雑なプロジェクトのいくつかに関わってきた。これに加えて、日本では史上最大の民間都市開発プロジェクトとなった六本木ヒルズや、マカオの高級複合施設ワン・セントラル の設計でも中心的な役割を担ってきた。現在は、深圳 市内に建設中の平安国際金融中心(PAFC、高さ660m)の設計を指揮している。また、上海、重慶、香港における数多くの都市再生プロジェクトでマスター・プランニングを主導している。KPFに所属する以前には、大阪の日建設計で実績を重ね、マレーシアのクアラルンプールにあるヒジャース・カストゥリ・アソシエイツとヴェリタス・アーキテクツで上級デザイン・コンサルタントを務めた。マサチューセッツ工科大学にて理学士号を取得している。
吉見俊哉
東京大学大学院情報学環教授
吉見俊哉Shunya Yoshimi
東京大学大学院情報学環教授
1957年、東京生まれ。東京大学大学院情報学環教授。同教養学部教養学科卒業。同大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。社会学・文化研究・メディア研究専攻。東大新聞研究所助教授、同社会情報研究所助教授、教授を経て現職。2006~08年度に東大大学院情報学環長・学際情報学府長、2009~12年度に東大新聞社理事長、2010~14年度に東大副学長、同教育企画室長、同グローバルリーダー育成プログラム推進室長、2010~13年度に東大大学史史料室長、2014年度から東大文書館副館長、2015年度から東大情報学環現代韓国研究センター長等を歴任。集まりの場でのドラマ形成を考えるところから近現代日本の大衆文化と日常生活、文化政治をテーマに研究を展開。主な著書に、『都市のドラマトゥルギー』(河出文庫)、『博覧会の政治学』(講談社学術文庫)、『メディア時代の文化社会学』(新曜社)、『「声」の資本主義』(河出文庫)、『カルチュラル・スタディーズ』(岩波書店)、『メディア文化論』(有斐閣、2004年)、『万博と戦後日本』(講談社学術文庫)、『親米と反米』(岩波新書)、『ポスト戦後社会』(岩波新書)、『大学とは何か』(岩波新書)、『夢の原子力』(ちくま新書)、『アメリカの越え方』(弘文堂)等、多数。
リッキー・バーデット
ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス教授
リッキー・バーデットRicky Burdett
ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス教授
リッキー・バーデットは、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)教授で、「LSEシティーズ」の所長、および「アーバン・エイジ」プログラムの責任者を務めている。また、英国政府の独立空港委員会、およびロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アート(RCA)評議会の委員である。2014年にはハーバード大学デザイン大学院の客員教授として都市計画・デザインを担当したほか、2010年から2014年の期間はニューヨーク大学のグローバル特別教授を務めた。また、ヨーロッパ各地の都市再生プロジェクトに携わり、2001年から2006年まではロンドン市長の建築アドバイザーとして活動、2012年のロンドン・オリンピックの際には、建築・都市計画のチーフ・アドバイザーとして多くの会場施設のデザイナー選定に関与した。このほかにも英国都市の未来に関する重要な報告を政府に提出した「都市タスクフォース」の一員でもあった。彼は、The Endless City(2007年)、Living in the Endless City(2011年)、Innovation in Europe’s Cities(2015年)の編者である。これに加えて、都市問題に関して国や地域政府、地方自治体のアドバイザーを歴任し、都市プロジェクトの企画や開発において民間企業や建築家とともに活動を行ってきた。さらに、彼がデザイン・コンペに関わった事業としては、テート・モダン(美術館)、ラバン・センター、ブロードキャスティング・ハウスにおけるBBC関連プロジェクト、ホワイト・シティー、グラスゴー、ロイヤル・オペラハウス拡張プロジェクト、ロンドン市のNM ロスチャイルド・アンド・サンズ本社 、ワッズダンにおけるゴールデン・ミードの開発、ローマのMAXXIセンター、ジッダ(サウジアラビア)の新たな統合交通システム、ニューヨーク市のペン・プラザの再開発などがある。
ティム・トンプキンズ
タイムズ・スクエア・アライアンス代表
ティム・トンプキンズTim Tompkins
タイムズ・スクエア・アライアンス代表
ティム・トンプキンズは、2002年にタイムズ・スクウェア・アライアンス代表に就任した。それ以前には、ニューヨーク市内の公園を支援する「パートナーシップ・フォー・パークス」を創設し、その理事長を務めていた。また、ニューヨーク市の経済開発公社、憲章修正委員会に勤務したほか、短期間、メキシコの英字紙である「メキシコ・シティ・ニュース」の編集者としても活動した。エール大学で学士号、ペンシルバニア大学ウォートン・スクールで経営修士号を取得し、現在、ニューヨーク大学ワグナー公共政策大学院で「都市経済の変革」と「都市再活性化におけるアートとアーティスト」に関する講義を担当している。世界で最も都市的で人工的なニューヨーク市中心部で仕事を続けるかたわら、市内の自然区域や川でボート・クルーズやヨガを楽しんでいる。
マイケル・キンメルマン
ニューヨーク・タイムズ 建築批評家
マイケル・キンメルマンMichael Kimmelman
ニューヨーク・タイムズ、建築批評家
アメリカ人著述家、批評家、コラムニスト、ピアニスト。ニューヨーク・タイムズにおいて建築批評を担当し、公共住宅、公共空間、インフラストラクチャー、コミュニティ開発、そして社会的責任などの問題に関する著述を行ってきた。2014年3月には「洞察に満ちた率直さをもってニューヨークの建築環境を継続的に精査したこと」が「ジャーナリズムの最高峰」と評価され、ブレンダン・ギル賞を受賞した。
山﨑亮
studio-L代表 / 東北芸術工科大学教授(コミュニティデザイン学科長) / 慶応義塾大学特別招聘教授
山﨑亮Ryo Yamazaki
studio-L代表 / 東北芸術工科大学教授(コミュニティデザイン学科長) / 慶応義塾大学特別招聘教授
1973年愛知県生まれ。大阪府立大学大学院および東京大学大学院修了。博士(工学)。建築・ランドスケープ設計事務所を経て、2005年にstudio-Lを設立。地域の課題を地域に住む人たちが解決するためのコミュニティデザインに携わる。まちづくりのワークショップ、住民参加型の総合計画づくり、市民参加型のパークマネジメントなどに関するプロジェクトが多い。「海士町総合振興計画」「studio-L伊賀事務所」「しまのわ2014」でグッドデザイン賞、「親子健康手帳」でキッズデザイン賞などを受賞。 著書に『コミュニティデザイン(学芸出版社:不動産協会賞受賞)』『コミュニティデザインの時代(中公新書)』『ソーシャルデザイン・アトラス(鹿島出版会)』『まちの幸福論(NHK出版)』などがある。
永田宏和
NPO法人プラス・アーツ理事長
永田宏和Hirokazu Nagata
NPO法人プラス・アーツ理事長
1993年大阪大学大学院修了。2005年阪神・淡路大震災10周年事業で家族が楽しみながら防災を学ぶプログラム「イザ!カエルキャラバン!」を開発。2006年NPO法人プラス・アーツ設立。現在、首都圏、関西圏など全国各地及び、インドネシア、タイ、フィリピン、中米、南米など海外での防災教育普及に積極的に取り組む。東京ガス、東京メトロ、三井不動産グループ、無印良品、NHKなど企業・メディアの防災アドバイザーも数多く務めている。
ラッティゴーン・ウティゴーン
クラブ・クリエイティブ社デザイン・ディレクター
ラッティゴーン・ウティゴーンRuttikorn Vuttikorn
クラブ・クリエイティブ社デザイン・ディレクター
子供たちの遊びを研究している活動家。工業デザイン学科を卒業して以来、おもちゃの設計に従事している。彼女はどの子にも良質な遊びに参加する平等な権利があると信じて疑わない。それ故、おもちゃやゲームの制作だけでなく、遊びのトレーニングも自らの仕事として取り組んできた。その目標を達成するために、タイ国内と海外で様々なパートナーと協力して活動を続けている。
2008年には、いくつかの組織と提携して、子供たちが環境・社会・政治など様々な問題を理解し解決できるよう教育するゲームを制作するという新たな課題への挑戦を開始した。彼女は子供たちこそ我々の未来であり、子供たちは社会をより良い方向に変える力を持っていると信じている。自分たちの仕事は、いわゆる「良質の遊び」という適切なツールを駆使して子供たちに力を与えることである。
市川宏雄
明治大学専門職大学院長 / 森記念財団理事
市川宏雄Hiroo Ichikawa
明治大学専門職大学院長 / 森記念財団理事
市川宏雄は、明治大学専門職大学院長で、森記念財団理事、明治大学危機管理研究センター所長も務める。都市政策、都市・地域計画、危機管理を専門とし、東京や大都市圏に関してさまざまな著作を発表してきた。著書に『東京の未来戦略』(共著、東洋経済新報社、2012年)、『山手線に新駅ができる本当の理由』(単著、都市出版、2012年)、『日本大災害の教訓』(共著、東洋経済、2011年)、『日本の未来をつくる』(共著、文藝春秋、2009年)などがある。これまで政府や東京都の委員、日本テレワーク学会や日本危機管理士機構などの責任者を歴任し、数多くの公的機関・民間団体の活動に携わってきた。早稲田大学理工学部建築学科、同大学院博士課程を経て、ウォータールー大学大学院博士課程修了(都市地域計画、Ph.D.)。1947年、東京生まれ。一級建築士。
[Day3] 10月16日(金)登壇者
重松象平
OMA建築家、パートナー
重松象平Shohei Shigematsu
OMA建築家、パートナー
重松象平はニューヨークの建築家であり、建築設計集団OMAのパートナーである。1998年に入所して以来、ホイットニー美術館拡張計画やCCTV(中国中央電視台)本社屋など、主要なプロジェクトをリーダーとして牽引してきた。現在重松はOMA NYのディレクターとして、個人住宅から美術館、商業施設、都市計画にいたるまで多様なプロジェクトのコンセプトから竣工に至るまで、デザインを先導し、会社全体のディレクションを担っている。2015年、重松がデザインしたケベック国立美術館、マイアミの多目的施設ファエナ・アートセンター、アーティスト蔡國強のアトリエなどが竣工する他、サンフランシスコ、ロサンゼルス、ニューヨーク、マイアミ各地のコンドミニアム・タワーなども進行中である。また、ボゴタやトロントの新都心、ニュージャージー州の統括的な都市の水害対策計画など、大規模マスタープランも多数手がけている。重松は現在ハーバード大学デザイン大学院(GSD)で教鞭をとり、「食のデザイン」(Alimentary Design)と題するスタジオを率いて、「食・建築・都市」の新たな関係性について研究している。
グスタフ・ハリマン・イスカンダル
コモンルーム・ネットワークス基金アーティスト / ディレクター
グスタフ・ハリマン・イスカンダルGustaff Harriman Iskandar
コモンルーム・ネットワークス基金アーティスト / ディレクター
1974年生まれ。1999年にバンドン工科大学美術学部を卒業。1999-2000年はポロス・アートマネージメントに勤務。その頃、いくつかのビジュアルアーツ展覧会に参加、執筆し、トロリー・マガジン(Trolley Magazine、2000-2001年)の発行に関わった。2001年末までに、Reina Wulansari、 R. E. Hartanto 、 T. Reza Ismailと共に、インドネシアでメディアアートや多分野アート活動を展開する拠点としてバンドン・ニューメディアセンターを設立。妻のReina Wulansariや仲間とともに、制作活動やニューメディアセンターの運営、展覧会の監督、執筆活動、会議やシンポジウムでの講演活動を展開してきた。2013年にはアート、カルチャー、ICT/メディアのオープンプラットフォームとしてコモンルームを提案、これは現在コモンルーム・ネットワークス基金によって運営されている。現在はインドネシアのバンドンに居住し活動している。
キャサリン・ヒギンズ
MIT アート、サイエンス&テクノロジー・センター プロデューサー
キャサリン・ヒギンズKatherine Higgins
MIT アート、サイエンス&テクノロジー・センター プロデューサー
キャサリン・ヒギンズは芸術史家、教育者であり、現代美術と芸術制作・交流手段を専門とするキュレーター兼アーティストでもある。 マサチューセッツ工科大学のアート、サイエンス&テクノロジー・センターでアーティスト・イン・レジデンス(AIR)および一般向けプログラムのプロデューサーを務めるヒギンズは、来訪アーティストと科学者、研究者および学生のコラボレーション・プロジェクト推進を担当する。
ヒギンズは、アーティスト招聘プログラムの地域社会への波及、地域的なクリエイティブ産業の形成への影響とともに、土着の認識論と西欧的教育学の専門的なトレーニング・モデルへの統合を研究している。この際、ヒギンズはしばしば永年居住してきた太平洋の島々を対象として取り上げている。オークランド大学で芸術史の博士号を取得。現在はハワイ大学出版局「The Contemporary Pacific」誌のアーツ・エディターとTransCultural Exchangeの理事も兼任する。
ヒョンミン・パイ
ソウル市立大学校教授
ヒョンミン・パイHyungmin Pai
ソウル市立大学校教授
ソウル大学校で学び、MITにて博士号を取得。二回フルブライト奨学生となる。現在はソウル市立大学校教授。著書にThe Portfolio and the Diagram(MIT Press, 2002)、Sensuous Plan: The Architecture of Seung H-Sang(Dongnyok, 2007)、The Key Concepts of Korean Architecture(2012)がある。ベネチア・ビエンナーレでは2008年と2014年に韓国館のキュレーターを務め、2014年には金獅子賞を受賞。2012年にはCommon Pavilions projectに参加。第四回光州デザインビエンナーレではヘッドキュレーター、アエデスギャラリー(ベルリン)、トプハーネ・アミーレ・ギャラリー(イスタンブール)、Cassギャラリー(ロンドン)、サムスン美術館プラトー(ソウル)では客員キュレーターを務める。現在、Hub City of Asian Culture Project(文化中心都市造成事業)大統領諮問委員会委員、Asia Culture Complex(アジア文化複合施設)の客員建築監督である。
バンジャマン・ロワイヨテ
キュレーター&デザイナー
バンジャマン・ロワイヨテBenjamin Loyauté
キュレーター&デザイナー
1979年生まれ。フランス人。デザイナー兼キュレーターとして現代のエコシステムである景観デザインの設計と考察に携わる。実験的で歴史的な手法を作品に取り入れ、デザインと地政学、歴史学と文化人類学、デザインとアートのように分野間の協力と横断を得意とする。
最近では、第9回サン・テチエンヌ国際デザイン・ビエンナーレ2015の総合キュレーターに選任され、「美意識」について「Hypervital」を作成した。同年、ミラノデザインウィーク2015の期間に、パラッツォ・デッレ・ステッリーネ会場において、初の最先端Semantic Designインスタレーション「The Astounding Candy Power」を展示、新境地を開いた。
ウスマン・ハック
Umbrellium創設パートナー / Thingful.net創設者
ウスマン・ハックUsman Haque
Umbrellium創設パートナー / Thingful.net創設者
ウスマン・ハックはモノのインターネット(IoT)に特化した検索エンジンであるUmbrellium [http://umbrellium.co.uk/]とThingful [https://thingful.net/]の創立者で、遡れば2011年にLogMeInが買収したモノのインターネット用データ・インフラストラクチャ兼コミュニティ・プラットホームとしての Pachube.comを立ち上げた。建築家としての背景を持つハックは世界中に様々なレスポンシブ環境やインタラクティブなインスタレーション、デジタル・インタフェース機器、そして幾多の集団参加イニシアティブを創設。その技能は現実空間とソフトウェア、更には両者を活かすためのシステムにも及んでいる。Haque Design + Researchの業務を監修する傍ら、2005年まではロンドン大学(UCL)バーレット校(Bartlett School of Architecture)のインタラクティブ・アーキテクチャー・ワークショップで後進の指導にも当たっていた。英デザイン・ミュージアムの2008年度Design of the Year Award(インタラクティブ部門)、 2009年度World Technology Award(アート部門)、文化庁メディア芸術祭優秀賞、アジアデジタルアート大賞を受賞。
オロン・カッツ
西オーストラリア大学 SymbioticAディレクター
オロン・カッツOron Catts
西オーストラリア大学 SymbioticAディレクター
オロン・カッツは西オーストラリア大学の解剖学・生理学・人間生物学科併設のバイオアート研究センター(The Centre of Excellence in Biological Arts)、SymbioticAのディレクターであり、2016年度からはロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アート客員研究員としてコンスタブル・デザイン講座の教授を務める。
アーティスト、デザイナー、研究者、キュレーターと多彩に活動するカッツは、1996年に発表したTissue Culture and Art Projectにより、バイオアートの分野で評価を確立。2000年にはSymbioticAの共同設立者となり、プリ・アルスエレクトロニカの創設時にハイブリッド・アート部門でゴールデン・ニカ賞(2007年)を受賞している。
ハーバード大学医学大学院で研究フェローを務める傍ら、カッツはスタンフォード大学芸術・芸術史学科の客員学者を兼務、2012年にはヘルシンキ、アールト大学芸術・デザイン・建築学科内にバイオアートのラボを設立し、同大客員教授に就任した。
カッツの手掛けるアイデアやプロジェクトは芸術の範疇にはとらわれず、その制作物はしばしば新素材やテキスタイル、デザイン、建築、倫理、フィクションあるいは食品など、多様な分野でインスピレーションの源泉として名前を挙げられる。
作品はニューヨークのMoMA、東京の森美術館、リンツのアルスエレクトロニカ会場、ブリスベーンのGOMAをはじめ、各地で展示実績を持つ。
ジェシカ・グリーン
オレゴン大学生物学・建築環境センターディレクター / Phylagen Inc. 創設者&CTO
ジェシカ・グリーンJessica Green
オレゴン大学生物学・建築環境センターディレクター / Phylagen Inc. 創設者&CTO
ジェシカ・グリーン博士はオレゴン大学のAlec and Kay Keith記念講座教授であり、生物学と建築の繋がりを探求する生物学・人造環境センター(BioBE)を設立、同センターのディレクターに就任。グリーン博士は持続可能性、健康および快適さを促進するゲノム指向の建築設計の実現を追求している。生態学と進化に着目したその研究は国際的に認知され、Nature、Scienceあるいは米国科学アカデミー紀要掲載の論文は様々に引用されている。その研究はフォーブス、タイム、ナショナル・パブリック・ラジオ、ディスカバー、サイエンティフィック・アメリカン、ニュー・サイエンティストなど各種媒体で取り上げられた実績がある。また、Blaise Pascale International Research議長、John Simon Guggenheim Memorial Foundationフェロー、TEDのシニアフェローを歴任。UCバークレー校で原子力工学の博士号を取得の後、UCLAで土木および環境工学の理学士号を得ている。
竹中平蔵
慶應義塾大学教授 / 森記念財団都市戦略研究所所長 / アカデミーヒルズ理事長
竹中平蔵Heizo Takenaka
慶應義塾大学教授 / 森記念財団都市戦略研究所所長 / アカデミーヒルズ理事長
1951年和歌山県生まれ。一橋大学経済学部卒業。
ハーバード大学客員准教授、慶應義塾大学総合政策学部教授などを経て、2001年小泉内閣で経済財政政策担当大臣を皮切りに、金融担当大臣、郵政民営化担当大臣兼務、総務大臣を歴任。2006年より現職。博士(経済学)。
著書は、『経済古典は役に立つ』(光文社)、『竹中式マトリクス勉強法』(幻冬舎)、『構造改革の真実 竹中平蔵大臣日誌』(日本経済新聞社)、『研究開発と設備投資の経済学』(サントリー学芸賞受賞、東洋経済新報社)など多数。
伊藤穰一
MITメディアラボ所長
伊藤穰一Joichi Ito
MITメディアラボ所長
伊藤穰一は、MITメディアラボ所長。株式会社デジタルガレージ共同創業者で取締役。ソニー株式会社社外取締役。PureTech Health取締役会議長。The New York Times、Knight財団、MacArthur財団、FireFox 開発の Mozilla Foundationのボードメンバー。 文部科学省「革新的イノベーション創出プログラム(COI STREAM)」ガバニング委員会委員。慶応義塾大学SFC研究所主席所員。PSINet Japan、デジタルガレージ、Infoseek Japanなど多数のインターネット企業の創業に携わる他、エンジェル投資家としてもこれまでに、Twitter, Wikia, Flickr, Kickstarter, Path, littleBits, Formlabs等を初めとする有望ネットベンチャー企業を支援している。2008年米国Business Week誌にて「ネット上で最も影響力のある世界の25人」、2011年米国Foreign Policy誌にて「世界の思想家100人」、2011年、2012年共に日経ビジネス誌にて「次代を創る100人」に選出。2011年英オクスフォード 大学インターネット研究所より特別功労賞受賞。2013年米大学機構The New Schoolより名誉博士号(文学博士)を受位。2014年SXSW(サウスバイサウスウェスト)インタラクティブフェスティバル殿堂入り。2014年米 Academy of AchievementよりGolden Plate Award受賞。2015年米タフツ大学より名誉博士号(文学博士)を受位。
市川宏雄
明治大学専門職大学院長 / 森記念財団理事
市川宏雄Hiroo Ichikawa
明治大学専門職大学院長 / 森記念財団理事
市川宏雄は、明治大学専門職大学院長で、森記念財団理事、明治大学危機管理研究センター所長も務める。都市政策、都市・地域計画、危機管理を専門とし、東京や大都市圏に関してさまざまな著作を発表してきた。著書に『東京の未来戦略』(共著、東洋経済新報社、2012年)、『山手線に新駅ができる本当の理由』(単著、都市出版、2012年)、『日本大災害の教訓』(共著、東洋経済、2011年)、『日本の未来をつくる』(共著、文藝春秋、2009年)などがある。これまで政府や東京都の委員、日本テレワーク学会や日本危機管理士機構などの責任者を歴任し、数多くの公的機関・民間団体の活動に携わってきた。早稲田大学理工学部建築学科、同大学院博士課程を経て、ウォータールー大学大学院博士課程修了(都市地域計画、Ph.D.)。1947年、東京生まれ。一級建築士。
南條史生
森美術館館長
南條史生Fumio Nanjo
森美術館館長
1949年東京生まれ。森美術館館長。慶應義塾大学経済学部、文学部哲学科美学美術史学専攻卒業。国際交流基金(1978-1986)等を経て2002年より森美術館副館長、2006年11月より現職。過去にヴェニス・ビエンナーレ日本館(1997)及び台北ビエンナーレ(1998)コミッショナー、ターナープライズ審査委員(ロンドン・1998)、横浜トリエンナーレ(2001)、シンガポール・ビエンナーレ(2006、2008)アーティスティックディレクター等を歴任。近著に「疾走するアジア~現代美術の今を見る~」(美術年鑑社、2010)、「アートを生きる」(角川書店、2012)がある。